ベニハナトチノキ [花]
・紅花トチノ木、落葉広葉樹
トチノキは樹高も高く葉も花を視界から遮って隠して
しまう。そのせいか間近で花を見ることもなかったが、
やっとその機会が来た。公園の一画にある手頃なト
チノキは八方に伸びた葉の先端に花柱となって通行
人の足を止めている。それはまるで修験者の錫杖の
ようで、花はまだ咲いたばかりなのか薄紅で、てんで
に仲良くお喋りしているように思えるのは初夏の涼し
い風のせいかもしれない。
ピラカン [花]
・ビラカンサス。別名トキワサンザシ/バラ科の常緑低木
早くもピラカンの花が咲きだした。思えばもう立夏
なのだ。毎年初夏の知らせを運んでくる花だが、
花が咲いている期間よりも、むしろ実として過ごす
期間が長いし、徐々に色づいて来る実もまた興味
深い。花芽文化期が始まる1月までになら強く枝
葉を切って棒状にしても春になると、ちゃんと緑に
身を纏い花をつけてくる。この樹のたくましさにあ
やかりたい。
ヒヤシンス [花]
・ヒアシンス/ユリ科
ヒアシンスも寒さに晒される期間がないと花芽が
できない。辛い寒さと雨風がなくば開花に至らな
いというのは何にでも通じる自然の摂理なのだろう。
さて第78回マスターズトーナメントが開幕した。
日本からは22歳の挑戦者松山選手が注目を浴び
ている。本人も「僕は優勝するためにここに来てい
る」とコメントした。すごい、一度は言ってみたい。
海棠 [花]
神子邸の玄関に手頃な大きさの海棠があって
薄紅色の花蕾が陽に当たって輝いている。邸主
もご自慢のようで節々にその慈しみようがよくわ
かる。種類にもよるだろうが、この花は花茎が長く
下に垂れ下ったように咲いて、しかも完全に開か
ない。勝手な解釈かもしれないが「美人の眠り」と
称されるのはこのためなのかもしれない。
姫こぶし [花]
桜に先立って姫こぶしが満開となった。道路を挟んでお向か
いの邸に雨の中ひと際精彩を放っている。こぶしは枝を切る
と花にも負けない良い香りがする。そんなことからアイヌ地方
では「良い臭いを出す木」とか「放屁の木」と呼ばれるのだそ
うだ。自然が作る樹木の力にはいつもながら感心するが、この
木の樹皮は煎じてお茶の代わりになり、また、風邪などには
よく効くらしい。まだ試したことはないが・・・。
椿 [花]
移植して3年目にしてやっと咲いた椿。咲いた花がいつになく
感慨深いのには訳がある。道路に面した顧客先の庭に車が
突っ込んでこの椿をなぎ倒したのだ。根本も割れて無惨な姿
になったが、なんとか手当てして植えてみた。半ば葉も枯れか
かったが翌年に新芽が出そして2年、花をつけた。いわば椿に
とって私は命の恩人だ。ひょっとしたら今日あたり花先から椿
の精が現れるようなそんな気がするのだが。
ローズマリー [花]
集合住宅玄関先にズラリとローズマリーが花盛りだ。
地中海沿岸がこの植物の原産地としているだけに海
から来る風が心地いいのかも知れない。先端の葉を
ちぎって鼻先に持ち寄ると何とも言えぬ爽やかな気分
にしてくれる。シソ科の常緑低木ローズマリーは消化
促進や神経安定、加えて防腐、老化防止の効果もあり
若さを保つハープとして知られている。しばしここで若
返りの休憩としよう。
オキザリス [花]
・オキザリス / カタバミ科
庭の片隅にそれとなく植えられているオキザリスを良く見か
ける。過去にはクローバーと間違えて除草してしまい顰蹙を
かったこともある。品種も多く800種以上あるというオキザリ
スは開花期や草姿、花色など様々で多様な品種だ。花は温
度や光に敏感でこの時期天気がいいと開花し天気の悪い日
や夜に、そして天気が良くても気温の低いときは閉じている
のだそうだ。早くも2月最終日となった。
花特使 [花]
JR新浦安駅構内に入ると直ぐに強い花の香りが
届く。臭いの元をたどればなんと、房総半島の鋸
南町観光案内とともに花の束一抱えが特使として
精彩を放っている。ここからだとJR内房線に乗って
安房勝山で降りる。するとすぐそこは水仙の群生
地だそうで寒風吹きすさぶこの時期が見頃だとい
う。きっと小高い丘に群生した花穂が皆海を向いて
そよいでいるのだろう。